今日は七五三
2010年 11月 15日
今日は11月15日、七五三の日です。七五三の日といっても今は土日、祝日を利用して
の参拝が多いですから、今日お参りの方は「しきたり」に重きを置いている方なのでしょ
う。これはこれで尊重すべき事柄です。
さて、七五三ですが、成人に至るまでの通過儀礼として、太古より行われていました。
後に中国の元服の思想の影響で、これに服飾が伴ってきて現在の七五三の片鱗が見
えてきます。すなわち男女児3歳の「髪置」髪を伸ばし始める儀式。男児5歳の「袴着」
自分で袴がはけるようになるけじめの儀式。女児7歳の「帯解」付紐をとり、ひとりで帯
が結べるようになるけじめの儀式です。この歳に当たる子供たちは、意義を正して氏神
様に詣で、これまでの成長にたいする感謝と、これからの変わらぬご加護を願うもので
す。更に七五三はある意味別れの儀式でもあります。日本では古来より、人は神の導き
により生を受け、神に見守られ成長してゆくと考えられています。更にその中で7歳までは
「神の子」といった思想を有しています。7歳までの子供は神とも人ともという不思議な存在
なのです。皆さんは子供の言動や行動に不思議を感じたことは無いでしょうか。また、古来
から伝わる祭祀の原型に神への媒介者に童子があたる事があります。これらは子供が神
に極めて近い存在であるということを物語っているのです。つまり七五三詣は、神から人に
なる「告別」の儀式とも考えられています。
ちなみに11月15日となったのは徳川綱吉将軍の子、徳松君の七五三を祝う際、その
歳の最吉日が11月15日で、その日を選んだ事から現在に定着したと考えられていま
す。未来を担う子供さん方の健やかなる成長をお祈りいたします。