自然の一部
2010年 11月 16日
今日は寒気が入ってきて、一番の寒さになりました。お隣の志津川では最低気温が0.3度とか。
いよいよ本格的な冬の到来ですね。
さて、当社は毎朝6時に神様にお供えを奉る日供祭を行っています。気仙沼市では朝6時、正午、
午後6時、午後9時に時間放送が入ります。一日の始まり朝6時と終わりの9時は音楽が流れ
ます。日供祭は音楽と同時に行われるので毎日同じ時間に行っています。今までは日の出が早
く、暖かかったので、朝6時となるとお散歩を兼ねた参拝者の方が多くお出でになっていましたが、
今日、ふと寒さに気付き、辺りを見ましたら、朝6時が薄暗くなっていました。センサー式の灯ろう
も未だついています。参拝者の姿も見受けられません。なにか一気に季節が進んだようです。
これから冬至に向けて益々日の出が遅くなります。そういえば冬至近くは真っ暗でした。暦をみま
すと、夏至の日の出が4:13分。冬至は6:49分。2時間半位違うのですね。日中の時間が、夏至
の時で15時間ほど、冬至の頃では9時間半。5時間半の差があります。すごいですね。
日本では太古より、冬は太陽の力が衰えてゆき、万物の生成力も失われてゆくと考えられてきました。
ですから秋に太陽の恵みである食物のエネルギーを身に蓄え、つらい冬の時期を耐え、新しい芽吹き
の時期「春」の到来を願い、太陽復活の祭祀を行っておりました。そうやって日本人は、四季という自然
の中の一部として存在し、畏敬をもって生活してきたのですね。
私を含めた現代人が忘れかけている事柄です。
日供祭前の境内です。