春、そして再生
2011年 1月 17日
今日は春祈祷の方々が大勢お参りにいらっしゃいました。当地方の春祈祷とは
一年の始まりに、家内安全と厄年を迎えた方々の厄祓いを行うものです。正月
行事が一段落終え、これからが春祈祷が多くなり、立春過ぎてからが春=一年
の始まりと言う考え方もあって、2月から春の彼岸頃まで行われます。
厄年は一般的には、19歳、25歳、33歳、42歳等々といった年齢がよく知られ
ていますが、当地方では男性の末尾の年齢が2と5、女性の末尾の年齢が3、7、
9がつく歳を厄年としてお祓いしています。(たぶんほかの神社さんでもそうだと思
います)頻繁に厄年が巡ってくる感じがあるかと思いますが、ご神前でお祓いを受
け、清清しい気持ちで、また厄と言うことで慎みながら一年を過ごすことは良いこと
だと思います。
どんなきれいなお宅でも、そのままにしていたら、知らず知らずに埃がたまってゆく
ものです。ですから皆さんお掃除をしてきれいなお家にしようとします。
人間の体や心も同じことです。知らず知らずに溜まってゆく物があります。それを
ケガレ(汚いという表現とはちょっと違うと思います)といいます。気が枯れる=ケガ
レととる考え方もあります。ですから定期的に体や心をお掃除してあげなければな
りません。それがお祓いです。日本人は特に、ケガレ→祓い→再生というメカニズ
ムが精神概念の根底に根付いているとされています。1300年続く伊勢神宮の式
年遷宮、平成25年に62回の遷宮を迎えますが、今の建築理論からすれば、20年
ごとに立て替えると言うのは理に適わないことでしょう。でもこれは太陽神を祭る伊
勢神宮を再生させ、新たな生命を受けるという、日本人が日本人である事、その在
り方を具現化したものであるとも思います。式年遷宮の奉賛が順調に推移している
模様です。理屈としてではなく、心で日本人は解っているのだなあと思うこの頃です。
話が長くなりましたが、皆さんも時折近くの神社さんでお祓いを受けられることをお勧
めします。すごく心と体が喜んでいることがわかると思いますよ。
春といえば、天神様の花、梅のつぼみが僅かながら膨らんできました。まだまだ
寒いですが、確実に季節は移ろいを見せています。こうして季節も草花も毎年
再生をしているのですね。