今日は初午です
2011年 2月 8日
今日は初午です。稲荷大神が山城の国(今の京都府南部)稲荷山の三ヶ峰に和銅4
年、初めてお鎮まりになった日が、2月初午の日だったことから、新旧暦の差はあれ、全
国の稲荷神社では今日を最も尊いご縁日とし、お祭りいたしております。
当社境内社の稲荷神社でも初午祭が行われました。当社の稲荷神社は、そもそも天神
山内に在る、自在庵のお堂に仏体と共に祀られておりましたが、平成10年、お堂が長
きの年月に朽ち果てるに及び、仏体はお寺さんに、稲荷神は現在地に社殿を建て、遷
座致しました。
ある日、当社氏子の佐藤さんという方の夢枕に白狐が現れ、「我は天神山に坐す稲荷
神、我を祀ってくれまいか」と申したそうです。それで不思議に思った佐藤さんが、天神
山に、はたしてお稲荷さんは祀られているのかと問い合わせたところ、境内に祀られて
いると知り、とても驚いたそうです。その後佐藤さんは、ご神託の通り、毎年初午参りは
欠かさず。折にふれて、幟ばたや神幕の奉納、平成17年には、天然石の狐窟を奉納
下さいました。
神託といえば、宇佐八幡の託宣が有名です。我々神主も、卜占などによって、神の御神
意を伺うことがありますが、携帯電話やメールなど高度技術がありふれる現代に於いて
も、託宣を下す神と、それを真摯に受ける人がいる。やはり神の国、そこに生きる民なの
だなあと感慨深く思うものであります。