記録集「巨震激流」を見て思う
2011年 9月 6日
今日は午前中は小雨模様でしたが、午後からは日が差しはじめました。それでも涼しげで、
今年はあまり残暑も無く秋を迎えたような気がします。
さて、今日近くのコンビニエンスストアに行きましたら「巨震激流」なる写真集が陳列されて
いましたのでふと手に取りました。地元紙、三陸新報社が纏め上げた気仙沼市、南三陸町
の震災の記録集です。
思い出すのも辛い記憶ではありますが、後世に伝えなければならない歴史でもあります。
迷う事無くレジへと向かいました。
私は実際津波をこの目では見ていませんが、記録集には見慣れた街を黒い濁流が飲み込み、
容赦なく壊してゆく様がとらえられていました。震災から半年が過ぎようとする今、図らずもこ
の記録集を手にし、再び壊し尽くされた街を見たときの茫然自失の感がよぎり、この恐怖を身
近で体験したであろう方々に思いを致す我が身でありました。そういった意味でもこの様な記
録集は意味があるものなのでしょう。
今現在、まだまだ震災の渦中にあることは否めませんが、記録集を見ると確実に瓦礫などが
撤去され整理されていることが分かります。自衛隊や消防、警察、多くの善意のボランティア
の方々のお陰であると思います。 昨日、授与所に3名の男性がいらっしゃって、看板に伊勢
神宮からの小型神棚~と書いてありますが見せていただけますか?と仰ったので、米倉禰宜
が対応しました。大きさや形式を見て、納得され3宇受けられましたが、お三方共、宮城とかか
れた制服を着ていらっしゃったので、失礼ですがどちらの・・・と伺いますと、「警察です。不審者
見回りに来たのですが、たまたま看板が目に入って・・・」とのことでした。
震災後も警察の方々は昼夜を問わず我々の安全を守り、不明者捜索など懸命に従事してくださ
いました。彼らの存在そのものが被災者にどれ程の安心感を与えたことでしょう。でも制服の内側
は、間違いなく一人の被災者であったのだと、今更ながら気付かされました。有り難うございます
見開きは魚市場屋上からの写真のようです。地元なのですが、一面の濁流に位置関係がつかめません。