息子のお山掛け
2011年 9月 13日
今日は恐縮ながら個人的なお話と、よそのお宮さんのお祭のご紹介をさせていただきます。
気仙沼市上羽田に羽田神社(尾形公夫宮司)さんがあります。http://www.k-macs.ne.jp/~hata-jj/
県の天然記念物であり御神木の樹齢800年を越す姥杉、次郎坊・太郎坊が有名ですが、もう一つ祭事とし
て有名なものが旧暦8月15・16日の「お山掛け」神事です。数え年7歳の男児(来春小学校に入学する
子供ということですか・・・)が羽田山に入山し、山中の月山、早馬、羽黒の各社を拝しながら、山頂奥の院
を目指し無事の成長と息災を祈願する神事で、400年以上の歴史を有します。普段は禁足地で、お山掛け
の神事の際も女人禁制となります。児童と共に大人も同行しますが、甘えが出ないよう父親の同行は許され
ておらず、また天候が悪くても、それはそれで修行には良いと言うことで、何か修験道の峰入りに通ずるもの
があるのかと思います。
私も幼少のみぎり、夜中に叔父に連れられお山掛けに参じましたが、車中で眠さに堪えながら、丸い月はな
んで私についてくるのだろう?等と感じていたことを憶えています。
今年は私の次男がお山掛けでした。将来どういった道に進むのか分かりませんが、健康に育ってこの経験が
彼の心に残り、人生の節目にプラスに働くことを願っています。
当社の宮司いわく、昔の羽田神社「お山掛け」は、旧8月15日は参篭を行い、午前零時16日になって一
番山を掛けたとの事です。近年は15・16日の両日行っているようで、暗い内の登拝も16日の午前5時
のみのようです。私も月夜の中を掛けた思い出が強く心に残っていますので、子供達にも16日の早朝を一
番山と解釈し登拝させました。羽田神社さんに限らずですが、最近は神様が人の都合に合わせなければな
らなくなってきました。今の時代ある程度は仕方の無いことなのかと思いますが、ちょっと寂しさも感じてしま
います。因みに羽田神社お山掛けは平成12年に国の重要無形民俗文化財に指定され、地域にとっても貴
重な財産となりました。
全国からお山掛けに参ずるお子さんが多く、山中は女人禁制ですので、女児の祈願は拝殿で行っているよう
です。小学校入学前のお子さんをお持ちの皆さん、お山掛け、良いと思います。きっと健康で心身強く成長さ
れる事と思います。
小学校入学前といっても早生まれのお子さんはどうなのでしょう?あくまで数え年7歳なのでしょうか?その辺
や不明な点は、羽田神社禰宜の尾形知洋(おがたともひろ)さんが懇切丁寧に答えてくれますので、遠慮なく
お問い合わせ戴いて良いと思います。
宮司さんも随分若く、かなり前の写真のようですが、この様な感じでお山掛けが行われます。