紫神社例祭
2011年 9月 18日
昨日17日と今日18日は、浜見山鎮座、奉務社紫神社の例祭でした。南町、柏崎地区を氏子とします。
慶長十年(1605)斎藤四郎兵衛盛方というお人が越後柏崎より紫明神並に観音を勧請し移り住み、氏
神として奉斎した事を縁起とします。今も越後柏崎由来の斎藤家御一族が紫神社近隣に多く居住されて
いますが、鳥居前にも斉藤家末裔の邸宅があり、屋号も別当(意味は多岐にわたりますが、古い祀職の
呼称の一つと考えていいでしょう)を称しており、紫社の祭祀を司っていたと思われます。気仙沼市柏崎
(かしざき)の地名は斎藤家が越後の柏崎(かしわざき)から神仏を勧請し移住した事に由来するそうです。
氏神とは本来、固有の氏族の奉斎する神ということですが、氏子という言葉と共に、いつしか地域の鎮守
様の意味合いも持つようになりました。紫神社も今では南町、柏崎の鎮守様として崇敬されて居ります。
さて、紫神社の氏子地域南町は津波で甚大な被害が出た地域であり、かつ内湾に近いことから気仙沼の
歴史ともいえる町並みを形成してきた場所でもあります。震災時は130名を越す方々が避難され、その後
は多くの方々からの支援を戴きながら、今は南町の再興に向けて日々懸命な努力を行っております。
随分小規模になりましたが、今でも避難されていらっしゃる方が居り、例祭は祭儀のみの小規模で行うこと
も考えましたが、避難されている氏子さん方から、お世話になった、助けてもらった神社のために出来る限り
のお祭をしようということで、境内の清掃や、木々の枝打ち、社殿の塗装等の奉仕を戴き、更に八幡太鼓さん
の演奏奉納で華を添えていただき、賑やかなお祭を迎える事が出来ました。
今、南町仮設店舗復興計画という新たな目標を立ち上げ国や県などと折衝を行い、ふるさとの復興へ向けて
懸命に努力しています。氏子たちの奮起を氏神様も見守ってくれることと信じます。
多くの皆さんのご協力の下行われた今年のお祭、本当に良いお祭でした。
紫神社のお祭は通称「かぼちゃ祭」と呼ばれ皆さんに親しまれております。かぼちゃを使って人形を作ります。
時代を風刺する物や象徴する人形をつくり所狭しと境内に並べます。今年は少し寂しく復興ロボット一つでした。
また沢山並ぶようになれば良いと思います。
ご神前にはかぼちゃをお供えします。以前紫神社避難所に炊き出し支援等にお出で下さいました、山口県の柴
田病院、柴田先生からご神前にとご当地のかぼちゃをご恵送頂きました。謹んでお供えさせて頂きました。有り
難うございます。