北陸四県での神楽奉納
2012年 6月 29日
昨夜遅くに帰ってきました。どこから帰ってきたかと申せば、以前も日記でご紹介いたしまし
たが、新潟、富山、石川、福井県での神楽奉納からです。帰ってきてから日記を書く余力も
無く・・・。今日の日記になってしまいました。。。
さて今回の神楽奉納、少々具体的なことを申せば、全国の青年神職会の皆さんが震災後
岩手県陸前高田市に鎮座する月山神社に炊き出し支援にお出でになりました。月山神社
は当時多くの方々の避難所になっておりました。そこでたまたま月次祭というお祭りが行わ
れ、その折に神楽を奉納し、全国の青年神職の皆様もご覧になられ、我々の神楽に興味を
持っていただきました。神社界では県や地区単位で様々な活動をしています。そして今回奉
納させていただいた4県を以って北陸地区とし、この度北陸地区青年神職会の皆様が、東
北の復興祈願祭を行っていただくとの事で、我々の法印神楽奉納のご依頼をいただきまし
た。我々の神楽は神職のみによって継承している為、奉仕する神職の都合や、遠征、日程
など困難なことも予想されましたが、これも神様の御導きか、何とか北陸の各神社さんや
我々の都合がつき実現するに及びました。結果的には多くの皆さんに喜んでいただき、度
重なる支援のお礼や、災害から得た教訓などをおつたえでき、大変良かったと思います。
我々の神楽は、これまで地元を出て奉納の経験は無く、客観的な評価をいただく機会もあ
まり無かったような感じがします。今回のご奉納で改めて我々の神楽の特徴、良い点や改
善しなければならない点を認識いたしましたし、なによりも我々の神楽を通して東北の地に
思いを寄せて、多くの方々が神々に祈りを捧げてくださる、それが本当にありがたく、涙が出
そうになりました。我々の神楽を神々が見そなはし、多くの方々の祈りと共に必ずや復興に
向け良き方に御導きいただけるものと思いました。
今回の神楽奉納に当たっては北陸四県の青年神職の皆様には大変なご苦労だったと思い
ます。奉納させていただいた神社様にも大変なご便宜を図っていただきました。日記におい
て失礼ながら、あつくお礼申し上げます。
本吉太々法印神楽の先人たちには、奉納へと向かう道中の出来事や奉納の事などを記録
にしたためていた方も居り、昔の神楽奉納の形態を知る貴重な情報源となっています。
この度の北陸の著名社、巡拝奉納も歴史として語り継がれるであろう貴重な出来事になり
ました。
初日25日は福井市の神明神社様でのご奉納でした。立派な神楽殿、ひのき舞台での
奉納です。
翌日ホテルの新聞に目を通したら記事として載っていました。
2日目は富山県魚津市鎮座、魚津神社様でのご奉納でした。震災から1年3ヶ月、被災地
の町並みは以前を思い出せなくなるほど様変わりしてしまいました。
ここ魚津市、町並みが同行した神楽仲間、荒木さんの郷、陸前高田市のそれに良く似て
いて、荒木さんと共に「ああ懐かしいねえ、こういう美しい町だったねえ」と感慨深く思いを
馳せました。
2日目の次のご奉納は越中一ノ宮 高瀬神社様です。神々しい神域です。奉納を終えると
外は暗くなっていました。社殿前を流れる小川にはホタルが沢山。とても綺麗でした。
3日目は石川県白山市、白山比咩神社様でのご奉納です。全国に祀られる白山様の
総本社です。
3日目の次のご奉納は金沢市、尾山神社様です。加賀藩主、前田利家公をお祀りする
神社様です。上部にステンドグラスが施された楼門、夜は明かりが灯りとても綺麗です。
最終日28日は新潟市に移動し、新潟県護国神社様でのご奉納でした。塗ったばかりと
思われる漆塗りの幣殿でのご奉納、ちょっと緊張しました。護国の御英霊にも神楽を楽し
んでいただけたものとおもいます。