神話に見るプロポーズ
2012年 6月 1日
・・・。サボりまくりの天神山日記。もう6月になってしまいました。
さて今日はとても良い天気です。木々の緑も一段と濃くなり気持ち良い一日です。
今年は古事記編纂から1300年の年。今日は神話をひとつ。
天地のはじめ、伊耶那岐の命と伊耶那美の命が国を生み多くの神々をお生みにな
りましたが、その結婚の際、伊耶那美の命が先に「とてもご立派な方ですね」仰り、
その後に伊耶那岐の命が「本当にお美しい姫様ですね」応えました。姫が先に求婚
をしてはいけないと伊耶那岐の命は仰りましたが、そのまま結婚をしました。しかし悪
しき事があって、天の神様に相談しましたら、天の神様は占いをして姫が先に求婚し
たのが良くないと仰せになり、改めて伊耶那岐の命から求婚をするとその結婚は良く
まとまり、多くの島々や多くの神々をお生みになりました。
これは良く聞く神話ではないかと思います。男性から女性への誠心誠意の決意と誓い
を述べる重儀、日本におけるプロポーズの最初は神々の御わざという事ですね。
今朝何気なくテレビを見ていましたら、「全国プロポーズの言葉コンテスト2012」という
話題が取り上げられていました。6月第1日曜日の『プロポーズの日』を前に、非婚・
晩婚化が進行する中、二人だけの心の中にしまっておいた愛の言葉をより多くの皆さ
んに伝えることで、結婚の素晴らしさを知り、結婚へ踏み出す勇気を持って欲しいとい
う目的で開催されているようです。既婚の方やこれからプロポーズするカップルが参加
され、素晴らしいプロポーズの数々に、かつての自らのそれに恥ずかしさを覚えながら
見ていました。一通りその話題を見終え思ったことは、「女性からのプロポーズが多い」
ということです。事実最優秀賞はこれから結婚を望む女性からのものでした。審査員の
ファッションデザイナーのKさん曰く、今や女性からのプロポーズはトレンドと仰ったこと
に少なからず衝撃を覚えました。
神道は宗教の枠組みの中にはありますが、「教」ではなくて、あくまで「道」でありま
す。これは極めて個人の意見ながら、神道とは尊きを尊び、感謝の心と徳に準じて生
きる日本人の生き方なのかと感じています。昔から日本人はその道を歩んできました
し、これからも歩んで行ける事を切に願います。そして例えば、男らしさ、女らしさ、
「らしさ」に関する事柄もその「道」の範疇に含まれるならば、自由と多様化を認め合い求
め合う今日の傾向、単に時代の趨勢として捉えるには複雑な思いを禁じ得ず・・・。
「プロポーズ」幸せあふれる言の葉に、何か水をさすようで申し訳ない天神山日記です。