法印神楽の奉納
2012年 6月 13日
今日は雨の予報でしたが、予想に反し天気の良い一日でした。今日は気仙沼市の老人ホ
ーム恵潮苑 産土神社例祭が神社庁気仙沼支部員奉仕のもと斎行され、法印神楽の奉納
をしてきました。入苑されている皆様も興味深く神楽をご覧いただけたようで良かったです。
話は変わりますが、気仙沼本吉地方と岩手県陸前高田市の一部の神職で継承している法
印神楽ですが、この度ご縁があり、新潟、富山、石川、福井県内の六神社で奉納させてた
だく事になりました。我々の継承する神楽は神職のみで継承している為、奉仕者の都合が
つけ辛かったり、また神事としての意識が強い故、形態や精神性など、変化を求めず慎重
に継承してきた経緯があります。その結果として確固として守られてきたものがあると同時
に、反面伝承の危機にさらされた事もありました。今では神社庁気仙沼支部が母体となり、
保存研究を行っておりますが、継承と言う部分では課題が無くなった訳ではなく、震災後は
それが顕著に現れているのは否めないかと思います。源流がどこかは明言を避けますが、
同系統の陸前浜の法印神楽が多く存在し、文化財指定などを受けながらPRをしているのを
見ると、我々の神楽は前述した理由から圏域の外においては認知度が低い神楽ではない
かと思います。今まではそれで良しとしてきた我々の神楽も、継承と言う課題については何
時の日か、ベースから考えなくてはならない時が来るかもしれません。
兎にも角にも北陸四県でのご奉納は、当地方の文化圏をはずれて県外で奉納する初めて
の試み、継承の課題について考える切欠になるかもしれません。先ずは北陸の神様、氏子
の皆様に陸前浜の法印神楽を楽しんで頂ければ幸いです。6月25日から28日までの4日
間、支部を代表して6名で行ってまいります。私と米倉禰宜もメンバーです。