気仙沼市松崎中瀬に鎮座する古谷館八幡神社さん。高台の境内からは美しいリアス式海岸と大島を望み、

桜咲き誇る季節は特に絶景で、ベンチに腰掛け一日眺めていても飽きない風景です。

津波が来る前までは・・・。

美しい光景に溶け込んでいた近隣の町並みはすべて消え去り、夥しい瓦礫の一面が広がりました。津波

襲来時は多くの人々が境内に逃げのぼり、濁流の轟音の中に、悲嘆に泣き叫ぶ声、助けを求めながら流さ

れ行く人、怒号にも似た声で懸命に救出を行う人々の声が混じりあい、地獄を見たようだった・・・と宮司さん

が話されます。一時臨時の避難所となった社務所には100人程の避難者がいらっしゃいました。

半年以上が経過した今、瓦礫の殆どは撤去され、空虚な空間の向こうには蒼い海と緑の山が以前と同じよ

うに目に映ります。それがとても悲しくて、涙がでそうです。

                    

10月16日は古谷館八幡神社さんのお祭です。15日は前夜祭ですが、前夜祭に先立って震災に殉難された

多くの氏子さん方の御霊を招魂し、鎮魂慰霊祭を行います。外の庭上で海に向かってお祭を行い。御霊代に

御霊をお招きし、これよりは氏子の皆様の慰霊鎮魂の祈りの場となります。

我々気仙沼支部の若手神職会、修成会も及ばずながら、15日の慰霊鎮魂祭をお手伝いさせて頂くことになり

ました。今日はその打ち合わせに八幡様に伺わせて頂きました。

国難とも言える大震災に殉難された方々のお御霊をなごめ鎮めるべく、心からご奉仕させていただく所存です。

10月15日午後5時斎行、ぜひ古谷館の斎庭にお集まりいただければ幸いです。