今日は天気が良く、放射冷却というのでしょうか、朝は非常に冷え込みました。7年目を迎える

マイカーのセルを回したら少し弱々しい、そろそろ寿命?というか7年もつバッテリーと言う点で

やはり日本の工業製品は優れています。新品状態や性能面では韓国製などが台頭してきまし

たが、安定感という点ではやはりMADE IN JAPANですね。戦後復興の中で勤勉さと努力が

伴った先人たちの情熱から来る物作り精神がその基盤にあることは申すまでも無く、これから復興、

日本再生へ向けて、この本質を忘れなければ日本はまだまだ大丈夫なのかと感じています。

今日はマイカーの話題から入ったので、もう一台震災後からのマイカーを紹介したいと思います。

        

震災直後、ガソリンは売ってもらえませんでした。そこで一気にニーズが高まったのが自転車です。

皆さん何年も倉庫に置いていた自転車を引っ張り出したり、被災を免れた市内の自転車屋さんには

在庫を求めて市民が殺到しました。私は小学校の息子の自転車に乗っていましたが、町で「〇〇ちゃ

ん!!」と声を掛けられ、「いやー〇〇さんじゃないですか、無事でよかったー!!」と話しをしている

と、「やたら太ったデカイ小学生が小児用自転車で走ってるなあ?と思ったら・・・」と言う事を言われ、

やはり一年生の自転車に私は無理があるのか・・・と感じつつ、当社鳥居脇に店を構える自転車屋さ

んに、何でもいいのですが・・・と行って見ましたら、とにかくみんな売れてしまった。ゴメンネとの事。

諦めて帰ろうとすると、旦那さんと若主人さんが何やら話され、「何でもいいの?」と聞かれたので、ハイ

なんでもと言いましたら、奥から登場したのがこの写真の自転車です。瓦礫の上を走るのには向かな

いようですが、色も可愛いし、フレームも格好良い、ちょっとレトロチック、そして変に気になるイラスト。

気に入って、買います、おいくらですか?と言いましたら新品だけど古い物なので〇〇円で、と非常に

安価で譲っていただきました。何でも若主人さんが当時貴重だと言うことで、箱に入れたまま組み立て

ず保管していたとの事ですが、この震災に人助けと思って出して来てくれたようです。

最近になってですが、「貴重」との言葉を思い出し、何が貴重なのであろうか調べて見ました。

どうやらこの自転車はブリジストンが昭和56年に発売したKAMAKIRI-Gシリーズのひとつのようで

す。妙に気になるイラストはカマキリの権左ヱ門なるキャラクターで、昔チョッパーハンドルなる鎌首をも

たげた様な自転車に怖いお兄さん方が乗っていましたが、その草分け的な自転車のようです。それに

しても30年前の代物とは・・・。一部マニアの方々垂涎の逸品との事。貴重なものを譲っていただきまし

た。若主人さんの気持ちに応える為にも大切にしてゆきたいと思います。

最近天神山日記が個人日記になって来ているような・・・。気をつけましょう。