世界平和の祈り


今日は28日、以前からお話を頂いておりました、新造船の起工式に宮司と共に行ってまいりました。
先日の起工式以来2艘目の起工式です。溶接の火花や匂い、真金を叩く音、明らかに「動いている」
ということを感じます。魚市場や造船所など港が動き出すと言うことは気仙沼の復興には実に意味が
あることです。青空にそびえるクレーンを見ながらそんな事を思いました。
ピースポールというものをご存知でしょうか。おそらく寺社や公園などで、見た事が在る人が多いので
はないかと思います。そのピースポールを建立しに宮城県石巻市の方もいらっしゃいましたが、おそらく
関東の方々なのかと思いますが、(時間がなく詳細を伺いそびれました)午後一番にご来社になりま
した。世界人類の平和を祈し、その語を記したポールを立てるプロジェクトとして行われ、世界180ヶ国
20万本以上建立されているようです。今日はご関係五名の方がお出でになり、正式参拝の後、社殿
裏手の富士小山の近くに建立いたしました。富士小山には当社の由緒と深く関わる日東木食遼天和尚
が200年以上前、町内(気仙沼)の平穏安寧を祈し、大乗妙典一字一石供養をした祈願石が埋められ
ています。そこに奇しくも鎮座330年の年、平成の御代に、世界平和の祈りが捧げられました。
平和な時は、実は平和という状態が如何に奇跡の如く在り難い状態なのか理解しづらいものかと思いま
す。思想や概念が異なる相手がいる以上、平和や自由を守るため争うこともあります。過去にも現在にも
現に存在する事実であると思います。その中で日本は平和な国、この奇跡に想いを致す我が身です。
200年前は町内、でも今のグローバル社会、このポールに掲げられているように世界が平和を意識して
協調の下、努力すれば、平和の奇跡が奇跡ではなくなる日が来るのかもしれません。
被災地と言われるようになって、戦争の痕の様な町並みを見て、殊にその様な事を考えてしまう一日でした。